ダムの定義と役割
ダムってなんでしょ?
■ダムの定義
・一般的な解釈
ダムとは、発電、水利、治水などの目的で河海の水をためるために水路を横切って作られた堤防。重力ダム、アーチダム、ロックフィルダム、アースダムなどに分けられる。堰堤。(広辞苑より)
・河川法による解釈(河川法第一章第3節第3款(河川法44条))
ダム(河川の流水を貯留し、又は取水するため第二十六条第一項の許可を受けて設置するダムで、基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上のものをいう。以下同じ。)で政令で定めるものを設置する者は、当該ダムの設置により河川の状態が変化し、洪水時における従前の当該河川の機能が減殺されることとなる場合においては、河川管理者の指示に従い、当該機能を維持するために必要な施設を設け、又はこれに代わるべき措置をとらなければならない。
※即ち、提高15m以上のものをダムという。
※河川法は昭和39年6月25日に成立、昭和40年4月1日より施行。
・それ以外のものについて
昭和51年に制定された「河川管理施設等構造令(国土交通省令)」第3条において、「基礎地盤から堤頂までの高さが15m未満の、ダム以外の流水を貯留する目的で築造されたダム」については特定の名称定義が無いため、一般的には「ため池」とか「堰」「堰堤」等と呼ばれている。
・ダムについては、現行の河川法が制定される前に多目的ダムの建設が盛んとなるにつれ、これに関する特別法が必要とされたことにより、昭和32年特定多目的ダム法が制定されている。河川に関する法律等のなかで「ダム」という名称が使われているのが、この特定多目的ダム法からである。
■ダムの役割・目的
F:洪水調節,農地防災
N:不特定用水,河川維持用水
A:かんがい用水
W:上水道用水
I:工業用用水
P:発電
S:消流雪用水
R:レクリエーション
※これらの目的を複数持つものを多目的ダムといいます。それに対し、一つの目的のために作られたダムを専用ダムといいます。